当院では、裾野市在住の方はもちろん、市外の方への定期接種またはキャッチアップ接種を行うことができます。
(令和5年4月1日から子宮頸がん予防ワクチンの定期接種に「シルガード9」が加わりました)
<重要>
キャッチアップ接種に関して行政から変更の通知がありました。
キャッチアップ世代と高校1年生は、2025年3月までに1回目を接種すれば、1年間は残りの2回の接種も全額公費助成となります!
(今まではキャッチアップ年代の全額公費助成は2025年3月まで、公費で接種をすべて完了するために2024年9月までに1回目の接種が必要との方針でした)
万が一、ワクチンを接種された後に気になる症状が出た時は、まずは当院にて対応いたしますのでご安心ください。
その際、必要に応じて協力医療機関である順天堂大学医学部附属静岡病院と密に連携して対応させていただきます。
(当院副院長は、裾野市の婦人科ワクチン接種で健康被害が出た時の調査委員会の委員を務めております)
2013年の定期接種開始後に報告された痙攣や痛みなどの病態を心配する声も聞かれますが、その後の調査や研究によってこれらの病態とワクチンとの因果関係は明確に否定されています。
⇒副反応のリスクは他の定期接種のワクチンと同程度と考えてよいです。
ワクチン接種について、外来にて医師までお気軽にご相談ください。
お電話にて、ワクチン接種の予約ができます。
予約なしで来院されても、当日すぐに接種することができます。
(ワクチン接種のみの方は、外来混雑時もできるだけ早めにお呼びして対応するようにしております)
<子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)について>
「子宮頸がん」とは、女性の子宮頸部にできるがんのことです。
子宮は赤ちゃんを育てる器官で、西洋梨のような形をしています。
子宮頸部は、腟へと細長く突き出た子宮の入り口部分(腟の方から見た場合には、奥の突き当たり部分になります。)のことを言います。
子宮頸がんの発生にはヒトパピローマウイルス(HPV)と呼ばれるウイルスが関わっています。
このウイルスは、子宮頸がんの患者さんの90%以上で見つかることが知られており、HPVが長期にわたり感染することでがんになると考えられています。なお、HPVは一般に性行為を介して感染することが知られています。
子宮頸がんは約1万人/年が発症、約2900人/年が死亡しています。
20~30歳代で最も多い癌で、別名 「マザーキラー」とも呼ばれています。
子宮頸がんの予防方法は、HPVワクチンを接種することでHPVの感染を予防することが挙げられます。
⇒子宮頸がんはワクチンで防げるがんです!
また、子宮頸がん検診を定期的に受けることで、がんになる過程の異常(異形成)やごく早期のがんを発見し、医師と相談しながら、経過観察したり、負担の少ない治療につなげたりすることができます。
子宮頸がんは世界的には撲滅の方向ですが(特にオーストラリア)、日本だけがワクチンの接種率が上がらないことにより子宮頸がんの患者さんの数が増加し続けています。
小学校6年~高校1年相当の女子は、予防接種法に基づく定期接種として、公費によりHPVワクチンを接種することができます。
現在、公費で受けられるHPVワクチンは、3種類(2価ワクチン(サーバリックス)、4価ワクチン(ガーダシル)、9価ワクチン(シルガード9))あります。
一定の間隔をあけて、同じ種類のワクチンを合計2回または3回接種します。
接種するワクチンや年齢によって、接種のタイミングや回数が異なります。
どのワクチンを接種するかはご相談ください。
また、平成9年度生まれ~平成18年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2007年4月1日)の女性の中で、定期接種の対象年齢(小学校6年~高校1年相当)の間に接種を逃した方には、あらためて公費での接種の機会を提供しています。(キャッチアップ接種)
2022年4月から日本における子宮頸がんワクチンの積極的接種勧奨が再開され、WHOの基準と同様、目標接種率は90%とされていますが、国としての積極的な推奨を10年間止めていた影響は大きく、期待されていたような接種率の増加は認められていません。特に積極的接種勧奨を止めていた間に、接種年齢を過ぎてしまった年代(現17歳~27歳)のキャッチアップ接種率は10%にも満たない危機的状態です。
国も危機感を感じており、2024年2月2日に厚生労働省から都道府県、医療機関ならびに日本医師会に対し、子宮頸がんワクチンのキャッチアップ接種に関する情報提供を徹底するようにとの事務連絡を発信しています。
①ガーダシル
1か月以上の間隔をあけて2回接種し、2回目の接種から3か月以上の間隔をあけて3回目の接種を受けます。
②シルガード9
1回目の接種を15歳になるまでに受ける場合、少なくとも5か月以上あけて2回接種します(合計2回で完了)。
1回目の接種を15歳になってから受ける場合、1か月以上の間隔をあけて2回接種し、2回目の接種から3か月以上の間隔をあけて3回目の接種を受けます(合計3回で完了)。
2価ワクチン(サーバリックス)および4価ワクチン(ガーダシル)は、HPVの中でも子宮頸がんをおこしやすい種類(型)であるHPV16型と18型の感染を防ぐことができます。そのことにより、子宮頸がんの原因の50~70%を防ぎます。
9価ワクチン(シルガード9)は、HPV16型と18型に加え、31型、33型、45型、52型、58型の感染も防ぐため、子宮頸がんの原因の80~90%を防ぎます。